しっかりと睡眠はとれていますか?
なかなか眠れなかったり、寝ても疲れがとれないという方は、睡眠の質が低下しているのかもしれません。
睡眠の質が低下する原因としては、
日々のストレスであったり、生活習慣の乱れなどがあるそうです。
そこでこの記事では、
「質の良い睡眠を取る方法」について紹介したいと思います。
「最近、あまり眠れてないなぁ」と感じている方は、ぜひ参考にしてみて下さい!
睡眠とは
そもそも睡眠とは、
「脳を休ませるためにある」と言われていますが、同時に心身の疲労も回復することができます。
疲労回復以外にも、
成長ホルモンの分泌や免疫力を高めたり、情報や記憶の整理など多くの役割があるため、
睡眠の質が悪いと心や体に負担をかけてしまうことになります。
なので、
質の良い睡眠を取ることが大切です!
睡眠には、浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」の2つに分けられます。
この2つの睡眠が、交互に約90分周期でおとずれており、一晩に3~5回ほど繰り返されているそうです。
レム睡眠のレムは閉じたまぶたの下で眼球が動く、
急速眼球運動(Rapid Eye Movement (REM))をともなう睡眠であることからレム(REM)睡眠と呼ばれています。
また、
急速眼球運動が見られない睡眠はノンレム睡眠と呼ばれています。
一般的な睡眠は眠りの深いノンレム睡眠から入り、眠りの浅いレム睡眠に移っていきます。
身体を休養させながら、脳が働いている状態で、記憶の整理などが行われています。
(夢を見るのも、多くはレム睡眠の時に見ているそうです。)
大脳は休息していると考えられ、成長ホルモンを分泌し、生体機能を整える効果があります。
質の良い睡眠を取る方法
日光を浴びる(15分~30分ほど)
日光を浴びると脳内の神経伝達物質の1つである「セロトニン」が分泌されます。
このセロトニンには睡眠の質を上げる効果があり、
日が沈むに従ってセロトニンの分泌量は減っていきますが、夜になると睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」に変化します。
セロトニンはメラトニンの原料になるので、
セロトニンの量が少ないと、メラトニンの量も減少するため睡眠に影響が出てしまうといわれています。
また、
セロトニンは、
他の神経伝達物質のドーパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きもあります。
睡眠以外の効果 ビタミンDの生成
紫外線を浴びることで、体内でビタミンDが生成されます。
ビタミンDは免疫力を向上させてくれたり、カルシウムの吸収率を高める働きも期待できるそうです。
体内時計のリズムを保つ
「平日と休日の睡眠時間が大きく違う方はいませんか?」
平日と休日の起床時間が2時間を超えると、睡眠の質が低下すると言われており、体内時計を狂わせてしまいます。
人の体内時計の周期は24時間よりも少し長めにできており、
その体内時計を24時間周期に合わせるには朝日を浴びることが大切!
朝の光には後ろにずれる時計を早める作用があり、
起床直後の光が最も効果的なので、起きたらカーテンを開けて自然の光を部屋の中に取り込むといいそうです。
適度な運動
運動習慣がある人には不眠が少ないと言われています。
しかし、
1回の運動だけでは効果が弱く、習慣的に続けることが重要です。
激しい運動は逆に睡眠を妨げてしまうため、負担が少なくて長続きするような有酸素運動(早足の散歩や軽いランニングなど)が良いみたいです。
効果的なのは夕方から夜(就寝の3時間くらい前)の運動が良いと言われています。
入浴で体を温める
人の身体は、深部体温と呼ばれる体温が下がることで眠気を感じるようにできています。
体の表面の温度を「皮膚温」、
脳や内臓などの体の内部の温度を「深部体温」といいます。
そのため、
就寝する2時間ほど前に入浴し深部体温を一時的に上げておくことで、
眠るときに深部体温が下がり睡眠が深くなります。
お風呂の温度は39℃~40℃ぐらいのぬるま湯で、10分~15分ほど浸かるといいそうです。
(赤ちゃんは寝るときに手足が温かくなりますが、これは深部体温を下げるために手足から放熱しているからだそうです。)
温かい飲み物を飲む
就寝の1~2時間前に温かい飲み物をコップ1杯ほど飲むと、
入浴の時と同じように深部体温が一時的に上がり、就寝するときに下がるので深い睡眠につながります。
温かい飲み物を飲むと自律神経である副交感神経が優勢になり、身体がリラックスした状態になるそうです。
・温かい飲み物を飲む際は、眠る直前ではなく就寝する1~2時間前に飲むこと。
・量はコップ1杯程度を目安に飲むこと。
2つの自律神経
交感神経とは
活動・緊張・ストレスのときなど心身が活動しているときに働く自律神経のこと。
副交感神経とは
休息・睡眠のときなど心身がリラックスしているときに働く自律神経のこと
白湯
白湯を飲むことで内側から体が温まるため、副交感神経が優勢になり、リラックス効果が期待できます。
飲むときはゆっくりと時間をかけて飲むといいそうですよ!
ホットミルク
牛乳に含まれているトリプトファンというアミノ酸は、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌を促す働きをするセロトニンの原料となるため安眠効果が期待できます。
また、
牛乳にはカルシウムも含まれており、このカルシウムには交感神経を抑制する効果があります。
ホットココア
ココアには、自律神経を整える作用のあるテオブロミンという成分が含まれており、
寝付きが良くなったり眠りが深くなる効果があるため、ココアを飲むことで睡眠の質が高まると言われています。
飲む際は、ピュアココア(純ココア)に牛乳を混ぜて飲むのがオススメ!
普通の牛乳や砂糖が入ったココアは、寝る前に砂糖をたくさん摂ってしまうことになるので、血糖値が上昇し、睡眠の質も下がってしまいます。
甘酒
寝る前にコップ1杯の甘酒を飲むと寝つきが良くなると言われています。
甘酒には米麹と酒かすの2種類があり、睡眠に効果的なのは酒かすの甘酒です。
(ノンアルコールの甘酒は米麹から作られています。)
酒かすの甘酒には清酒酵母が豊富に含まれており、
この清酒酵母が、深い眠りを作る脳内物質「アデノシン」の作用を強めて睡眠を誘導してくれます。
清酒酵母とは
清酒醸造(せいしゅじょうぞう)に用いられる酵母の総称。
糖をアルコールと炭酸ガスに分解する性質を持った酵母(微生物)のこと
豆乳
トリプトファンは牛乳だけでなく大豆製品にも含まれているため、豆乳にも睡眠促進効果があるそうです。
ただし、
就寝前に牛乳や豆乳を飲むと消化のために胃や脳が活性化してしまい、身体が十分に休むことができなくなる可能性があるので、就寝する1~2時間前に飲むようにしましょう!
睡眠の質を低下させる原因
寝る前にカフェインやアルコール、たばこを避ける
・カフェイン
脳の覚醒作用をストップさせて神経を落ち着かせるはたらきがあるアデノシンが脳内ではたらくと、
人は「眠気」を感じるようになりますが、
カフェインはアデノシンのはたらきを邪魔することができるので、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりしてしまうそうです。
・アルコール
就寝前にアルコールを飲むと一時的に寝つきはよくなりますが、夜中に目覚めることが多くなります。
アルコールが体内で分解されるときに発生するアセトアルデヒドによって深い眠りは減って浅い眠りが増えるため睡眠の質は低下します。
・たばこ
たばこに含まれるニコチンには、交感神経を刺激して気持ちを高ぶらせる作用があるため、なかなか寝付けなかったり、浅い睡眠になってしまいます。
寝る前にスマートフォンやパソコンを見ない
就寝前にスマートフォンやパソコンなどのブルーライトを浴びると、睡眠ホルモンといわれているメラトニンの分泌が抑制されてしまいます。
メラトニンが抑制されると、脳が昼間だと勘違いしてしまい、体内時計が後ろにずれてなかなか眠れなくなるそうです。
寝る前の食事
食事をしてから消化が落ち着くまで約3時間ほどかかるので、食事は眠りにつく3時間前に済ませておくといいそうです。
眠る前に食事をすると、身体は消化吸収に集中するため、睡眠時に脳や身体を休めることができなくなります。
その結果、睡眠の質が低下する恐れがあります。
ストレス
経済的な事情や人間関係、仕事、育児などストレスは睡眠に大きな影響を与えます。
通常は日中に活動モードを促す交感神経が優位に働き、
夜になると身体をリラックスさせる作用のある副交感神経が優位になっていきます。
ですが、
ストレスで自律神経が乱れてしまうと、
眠ろうと思っても人が緊張するときに優位になる交感神経が働いてしまうため、不眠や睡眠の質を下げる原因になってしまいます。
まとめ
睡眠の質を下げるのは主に、
「生活習慣(就寝前のスマホ、夜更かしなど)」
「寝室環境(寒さ・暑さ、騒音など)」
「ストレス」
などです。
仕事でどうしても帰りが遅くなったりと、生活習慣やストレスなどはすぐに変えられるものではありませんが、
就寝前にスマホやパソコンを見ないようにしたり、
カフェインやアルコールを飲まないようにする(就寝前)など、できることから改善してみましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました_(._.)_